« 第三話 金亀仙人の金と運 | トップページ | ロブロイ軍団 »

2014年10月16日 (木)

第四話 異端児ロード

一口出資界隈は今日のシルク1歳募集一般申し込み開始をもって、ほぼ今年度の募集馬一次申し込みが終わり、秋の本場開催の始まりと共に「僕たち私たちの出資馬がデビューを向かえて、新馬戦圧勝!クラシックロードを歩むんだ!」という妄想が膨らんでいる時期かと思います。
秋から冬にかけては「出資」という種まきフェーズよりは「出走」という収穫フェーズを楽しむ季節かと思います。そんな中、未だに出資馬募集が開始されていないクラブが存在します。ロードサラブレッドオーナーズ。今日はそんな一口クラブ界の異端児ことロードサラブレッドオーナーズの記事です。

私が一口クラブとしてロードが異端だと思う理由は以下の点からです。

-----

1.牧場見学は前線基地である日高三石ケイアイファームのみ可能。外厩は一切不可。しかも隔月の1日のみ(原則的に偶数月の第3日曜日のみ)。空港から場所が遠いし、諸々対応めんどくさいもん。硬派。

2.わがままな会員の要望に対応したのか、真っ先に紙媒体での会報廃止→会費値下げを断行。コスト意識高い。硬派。

3.口取りも限定的。本場以外は新馬/重賞出走馬がいないと他のレースでは口取り不可。コスト意識高い。硬派
---クラブより抜粋---

東京、中山、京都、阪神開催は全レースで受付を行ないます。また、その他の開催の新馬もしくは重賞は全レースで受付を行ないます(※同週の同競馬場で他の所属馬が出走する場合には当該所属馬についても受付を行ないます)。それ以外は受付を行ないません

----

4.現時点で募集馬の動画配信による情報更新は一切なし(募集時のDVDのみ)→今後実施予定だが硬派。

5.そのくせ1歳馬/2歳前半の時期の文字による情報更新頻度は多い。但しお約束のフレーズ連発。硬派。

6.中村一族。リビングレジェンド。凄い。

-----

キャロットクラブやノーザン資本提携後のシルクホースクラブのようなチャラチャラした軽いノリのライトなイメージとは対照的な、硬派なストロングスタイルのクラブであると自分は感じています。ここまで読んで「サービス面が弱くないか?」とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、募集馬見学ツアーはありますし、レース後の様子などを「レクチャー」と言う形でクラブスタッフから聞ける機会もありますので、一概には弱いとは言えないと思います。ちなみにツアーはケイアイファームスタッフとの微妙な空気のバーベキュー大会による昼食という、アットホームな感じでスタートします。(笑)

ロードの歴史は古く、インターネット上で確認できる情報を見る限りでも大変興味深いかつあまり深く踏み込んではならないような話まで色々あります。
冠名が前ではなく後ろにつく時代(レイホーロードなど)が前身のようなもので、現在の体系に近しい形になったのは生産/育成の拠点であるケイアイファームが開設された1987年(昭和62年)以降からではないでしょうか。さすがに大昔の話は自分には分からないのですが、1997年の大事件(?)があってからの募集馬(95年産 レディボナンザ、ロードアックス、ロードキーロフ、ロードクロノスなど)は馴染みがあり、その後のクラブ初のG1勝ち馬レディパステルの仔は今も尚募集馬に名を連ねており、近年では不世出のスプリンター、ロードカナロアを輩出し一躍脚光を浴びるクラブとなりました。

その異端児ロード、現在の募集馬の傾向としてはケイアイファームの自家繁殖(クラブ所属で走った馬や古来の肌馬)の仔が中心ですが、そこは日高三石の雄、リビングレジェンド一族。進化を止める事はありません。近年は海外から繁殖を購入しその持込や産駒を募集馬に加えたり、日高のセリで購入した馬を盛ってラインナップに加えたりと様々なバリエーションをもって募集しているスタイルです。
以前「近年の成績向上に伴い種付け/繁殖両面により力を入れるようになった。特に繁殖は血の入れ替えを積極的に行なう。色々な種馬を試すのは牧場側が色々試してみたいという意図があるのと、種馬にこだわらずとも全然勝負できる。」といった旨の話を聞いた事があります。こういった明確な方向性があるのがこのクラブの強みではないでしょうか。クラブ所属馬の所属厩舎選びで重要視しているのは、「厩舎サイドで仕上げてくれる」という点というのも馬房回転優先、外厩利用が主流の現在においてはなかなか興味深いもので、クラブとしての立ち位置を確立しているのが垣間見えます。

今期募集馬も既にクラブのWebで公表されており、後は10月下旬にパンフレットとDVDが到着するのを待つ形となっています。そこでロードサラブレッドオーナーズの現3歳世代である2011産の未勝利戦終了後の現時点での成績を確認してみました。以下表をご覧下さい。(2014/10/13時点でのデータを参照)

表1.ロードサラブレッドオーナーズ世代別成績一覧(直近4世代、2歳世代除く)

Table1

表2.クラブ間現3歳世代(2011産)成績比較(「日高系」にジャンルされるクラブ及び同じ500口クラブであるシルクとの比較)

Table2_2


「現3歳世代(2011産)は大不振」とは思っていましたが、ここまでとは...改めて驚きました。
表1では世代間の比較ということもあり、デビュー率と勝ち上がり率だけを表にしておりますが、前3年と比較した時に数字が極端に悪くなっています。
表2はいわゆる日高系クラブの横串での比較ですが、ターファイト、大樹は論外として、新興ノルマンディー、広尾、ブルーあたりとも大差なく、優駿には全ての面で負けていて、ウインには大きく水をあけられているという結果となっています。ウインは全体的には勝ち上がり率こそ参考までに掲載したシルクと差があるものの、それ以外の項目では健闘の部類といってよく、直近の比較では「日高系小口を始めるならウイン、岡田総帥最強」という事になるのでしょうか。

「小物が募集開始前にネガティブな数字を出して偉そうに言いやがって!これだから一口出資者は嫌だ。訴えてやる!」などと営業妨害で訴えられるかもしれませんが、これが結果ですし、2011産が不振だっただけで以降再度浮上する可能性も当然あります。

ただ、やはり2勝馬が2頭(ロードヴォルケーノ、ベルフィオーレ)で、勝ち上がり率が30%前半では厳しいです。この拙いデータだけを見ても、日高系でコンスタントに結果を残す事の難しさを改めて感じます。日高三石の雄ケイアイファーム/ロードサラブレッドオーナーズの今年の募集馬に「名馬ロードカナロア再び」という馬はいるのでしょうか。今期募集馬情報を楽しみに待ちたいと思います。

次回 第五話

つよくて悪い藤澤のルーファス

見てくれよな!

« 第三話 金亀仙人の金と運 | トップページ | ロブロイ軍団 »

一口出資」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。